根本家を襲った悲劇は、母の死だけに留まりませんでした。当時、早稲田大学に在学中だった弟の八曾男さんは、最愛の母を突然失った絶望に加え、姉の結婚に群がる怪しげなブローカーからの執拗な接触や脅迫まがいの嫌がらせに精神的に追い詰められていました。
母の遺体が安置されていた自宅で、八曾男さんはガス自殺を図り、わずか20代前半の若さで自ら命を絶ちました。母の逝去からわずか2日後の出来事でした。家族を幸せにするために遠い異国へ渡ったはずのデヴィ夫人は、海の向こうで最愛の家族2人を同時に失うという、この世の地獄のような現実に直面することになったのです。