ネット上で過熱する「アミノ酸系こそ正義」「シリコンは悪」といった短絡的な二項対立は、多くの消費者の髪をトラブルへと導いています。アミノ酸系シャンプー評判を信じ込んで数ヶ月使い続けた結果、「根元がぺたんこになり、頭皮のにおいが気になり始めた」と頭皮クリニックへ駆け込む人が急増している現実をご存知でしょうか。
アミノ酸系界面活性剤(ココイルグルタミン酸TEAなど)は、頭皮への刺激が極めて低く乾燥毛の保護には最適ですが、皮脂分泌の多い体質や整髪料を常用する人にとっては脱脂力不足による皮脂酸化を引き起こします。頭皮に残った不飽和脂肪酸が酸化すると過酸化脂質へと変化し、毛穴周辺の炎症や抜け毛、さらには毛根を歪ませて新たなうねりを発生させる元凶となるのです。
さらに見過ごせないのが、過剰なコーティングによる「ビルドアップ現象」です。ダメージを気にするあまり、高保湿タイプのシャンプー、濃厚なトリートメント、さらにアウトバスオイルを毎日重ね付けすることで、シリコンやカチオン界面活性剤が髪の表面に層を成して蓄積します。結果として髪が硬化し、ドライヤーで乾きにくくなり、ヘアカラーの発色低下やパーマのかかりにくさを引き起こす本末転倒な事態が生じています。