任期終了後の「定住率」は、長年この制度の成否を分ける最大の論点だった。
3年間の任期を終えたあと、そのままその町に残るのか、それとも都市へ戻ってしまうのか。2020年代前半までは「任期切れと同時に無職になり、やむなく帰郷する」という挫折例も少なくなかった。だが、2026年のデータを追うと、主要な先進自治体における定住率は7割を超え、定着の精度は目を見張るほど向上している。
勝因は「入口と出口の一体設計」だ。自治体側が募集段階から「任期後にどんな事業で食べていくか」の具体的ビジョンを提示し、それに合致するスキルを持つ応募者を厳選するスタイルが定着した。さらに、3年目の起業資金に対する総務省の支援枠に加え、地元の信用金庫やベンチャーキャピタルが連動して融資を行う「地域密着型ファンド」が全国で整備されたことも大きく影響している。