BUMP OF CHICKENのフロントマン・藤原基央が描く世界は、常に「僕」と「君」の1対1の最小単位から始まる。『天体観測』や『ガラスのブルース』に代表される物語性の高い歌詞は、他者との分かり合えなさや挫折を包み隠さず描きながらも、最後には「生きていることそのもの」を肯定する優しさに満ちている。聴き手は、まるで自分だけの秘密の物語を読まれているかのような錯覚に陥るのだ。
一方で、RADWIMPSの野田洋次郎が提示したのは、愛の極限状態と宇宙規模のロマンチシズムだった。『有心論』や『25コ目の染色体』に見られる独特の言葉遊びと、生々しい恋愛感情の吐露。それは宗教的とも言えるほどの切実さで同世代の心を射抜いた。両者に共通するのは、大衆に向けたマスメッセージではなく、たった一人の「あなた」に向けて放たれた針のような言葉の尖りである。