華々しい就職実績の裏側で、一部の学生が「この大学を選んだことを後悔した」と吐露する国際教養大学後悔の真相とは何なのでしょうか。在学生の告白や中退者の手記を丹念に追跡していくと、二つの巨大な障壁が浮かび上がってきます。
第一の壁は、新入生全員に課される1年間の義務入寮生活です。キャンパスに隣接する国際教養大学学生寮(こまち寮など)では、世界中から集まる留学生と共同生活を送ることが義務付けられています。異文化交流の醍醐味がある反面、プライベート空間が極めて限定され、人間関係から逃げる場所がありません。秋田の自然豊かな立地は、裏を返せば「周囲に繁華街も気晴らしができる施設もない隔絶された環境」を意味します。人間関係の軋轢やホームシックが起きても、容易に日常を切り離すことができない心理的密室感が、一部の学生を精神的に追い詰めます。
第二の、そして最大の壁が国際教養大学義務留学制度です。同大学では、提携する海外協定校への1年間の留学を修了しなければ卒業資格が得られません。しかし、希望すれば誰でも無条件で渡航できるわけではありません。
留学の権利を勝ち取るためには、厳格な国際教養大学TOEFL基準(TOEFL iBT 80点以上、またはITP 550点以上など、派遣先によりさらに上位スコア)と、大学内で一定以上の高いGPAを維持し続けることが必須条件となります。この基準をクリアできない場合、留学に出発することすら叶わず、必然的に留年が確定します。
実際に、公式データを見ても4年間でストレートに卒業できる学生の割合は決して高くなく、多くの学生が5年以上の歳月をかけて卒業していきます。「4年間で当たり前に就職できると思っていた」「英語学習へのプレッシャーで睡眠障害になり、GPAを落として留学に行けなくなった」といった苦悩の告白は、きらびやかなパンフレットには決して記載されない過酷な現実です。