実際にネット通販やフリマアプリ、自作リングの注文で自力計測を試みたユーザーからは、多くの後悔の声が寄せられています。大手知恵袋サイトやSNSのコミュニティを調査すると、「紐で測って11号だと思って注文したら、実際は指を振るだけで抜け落ちるほどブカブカだった」「朝測った数値を信じて購入した結婚指輪が、夕方になると鬱血するほど食い込んで外れなくなった」といった生々しい告白が数多く見受けられます。
銀座の老舗ブライダルリング店でチーフアドバイザーを務めるスタッフは、店頭での実態を次のように明かします。「お客様が『自宅のメジャーや糸で測ったら13号だった』とおっしゃって来店され、実際にプロ用のゲージで測定すると10号や11号だったという事例は日常茶飯事です。紙や紐は、巻く角度が少し斜めになるだけで数ミリ長くなってしまいます。日本の規格において、1号の差は円周にしてわずか約1.05mm。つまり、鉛筆の芯1本分のズレが命取りになる世界なのです」。
近年では、手持ちの指輪をスマートフォンの画面上に置いて内径を照合する「指輪サイズ測定アプリ」も普及しています。既存のぴったり合う指輪が存在する場合には有効な選択肢となりますが、ここにも落とし穴があります。スマートフォンの画面保護ガラスの厚みによる視差や、ディスプレイの拡大縮小設定(スケーリング)によって表示サイズがミリ単位で狂うリスクです。アプリを利用する際は、必ずクレジットカードなどの既定サイズのカードを画面にあててキャリブレーション(画面校正)を行う機能が備わっているかを確認しなければなりません。