日プがもたらした最大のパラダイムシフトは、視聴者が単なる「受け手」から、自ら資金や時間を投じてアイドルをプロデュースする「当事者」へと変化したことです。
現場取材で見えてきたのは、従来のファン活動(推し活)の概念を遥かに超えた熱量でした。駅構内や街頭ビジョンに掲出される「応援広告(センイル広告)」の出稿費用をファン有志がクラウドファンディングで募り、数日で数百万円を集める事例が頻発。SNS上では「#〇〇をデビューの席へ」といったハッシュタグ運動が毎夜トレンドを席巻しました。
公の場で見せる練習生たちの表情の翳りや、順位発表式で絞り出す「もう諦めようと思っていたけれど、皆さんが私を見つけてくれた」という生の発言は、ファンの承認欲求や庇護欲を強烈に刺激しました。ある熱心な国民プロデューサーは取材に対し、次のように語っています。
「既存のアイドルはすでに完成された状態で目の前に現れますが、日プは違いました。Fクラスで泣きながらステップを踏んでいたあの子をステージの上に押し上げたのは、間違いなく自分の投じた1票だった。だからこそ、デビュー後も親や投資家のような責任感を持って応援し続けてしまうのです。」