「とうもろこしは茹でるもの」という固定観念を持つ方は少なくありません。しかし、栄養学および調理科学の観点から見ると、たっぷりのお湯で茹でる方法は、とうもろこしが持つ最大の魅力であるショ糖や果糖、水溶性のビタミンB群、カリウムなどをわざわざお湯の中に溶出させてしまっている状態と言えます。
皮付きのまま電子レンジにかける最大の利点は、外皮がラップ以上の気密性を発揮し、粒内部の水分を自身の力で過熱水蒸気化させる点にあります。とうもろこし自身の蒸気で蒸し上げるため、旨味や甘み成分が一切外へ逃げません。さらに、電子レンジ特有の急速加熱によって糖化酵素が失活する温度帯(約80℃以上)へと一気に到達するため、収穫後から刻一刻と進む糖分の分解を最小限に食い止めることができます。
また、茹でたとうもろこしは時間の経過とともに粒にシワが寄りやすい傾向がありますが、皮付き蒸し焼きは粒の細胞膜を傷つけにくく、プリッとした弾力のあるジューシーな食感が驚くほど長持ちします。