1995年の劇場公開から30年以上が経過した現在も、耳をすませばの天沢聖司に対する評価はファンの間で激しく揺れ動いています。映画のクライマックス、学校の屋上で明かされる「ずっと前からお前を知っていた」という告白シーンは、かつて多くの観客を胸キュンさせた名場面でした。しかし、SNS時代を迎えた現在の天沢聖司のストーカー疑惑に対するネットの反応を分析すると、少なからぬ温度差が浮き彫りになります。
ネット上の掲示板やXでは、「好きな子の気を引くために図書館の本を借りまくるのは一途で可愛い」という擁護派がいる一方、「相手が気づく前に素性を調べ上げ、行動を把握しているのがリアルに怖い」「好意を寄せる相手が美男子だから許されているだけで、天沢聖司の行動が気持ち悪いと感じるシチュエーションもある」という現実的な防犯視点からのツッコミが絶えません。
特に問題視されやすいのが、相手の生活圏や関心事を先回りしてコントロールしようとする姿勢です。思春期の純粋な恋心として描かれた演出が、令和のデジタル社会を生きる読者にとっては、作為的で執着心の強いアプローチとして映ってしまう現象が起きています。