歴史的な局面を迎えたのは、フランシスコ前教皇の逝去に伴うバチカンの代替わりでした。2025年1月に大統領職へ復帰したトランプ氏は、メラニア夫人とともにローマを訪れ、フランシスコ前教皇の葬儀に参列。大統領復帰後初となる外遊先としてバチカンを選んだことは、宗教的敬意のアピールとして一定の評価を受けました。
しかし、5月のコンクラーベ(教皇選挙)を経て新教皇に選出されたレオ14世との関係は、就任直後から急速に悪化しています。ロイター通信やBBCニュースの報道によると、レオ14世が緊迫化するイラン情勢に関して戦争回避と慎重な対話を訴えたことに対し、トランプ大統領はメディアを通じて「外交政策に関して最悪だ」「教皇は犯罪や脅威に対して弱腰すぎる」と激しい言葉で批判を展開しました。
さらにトランプ氏はSNS上で、自身をイエス・キリストのように描写した画像を投稿するなど、宗教的権威に対する挑発とも受け取れる行動を相次いで行いました。これに対し、右派政権を率いトランプ氏と良好な関係を築いていたイタリアのメローニ首相ですら「教皇への攻撃は容認できない」と公式に苦言を呈するなど、欧州の同盟国を巻き込んだ外交問題へと発展しています。