ノクターンとは?夜想曲の由来とショパン名曲・セレナーデとの違いを解剖

ノクターンとは?夜想曲の由来とショパン名曲・セレナーデとの違いを解剖

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クラシック音楽の広大な海の中で、最初の一歩としてどの楽曲に触れ、どのピアニストの録音を聴くべきかは多くのリスナーが直面する課題です。ここでは、数ある名作の中から絶対に外せないノクターン ピアノ 代表曲と、歴史に残る名演を厳選して紐解きます。

一度は耳にすべきノクターンおすすめピアノ名曲3選

まず筆頭に挙げられるのが、ショパン ノクターン 第2番(変ホ長調 作品9の2)です。1830年から1831年にかけて、弱冠20歳を過ぎたばかりのショパンが作曲したこの曲は、世界で最も有名なクラシック旋律の一つとして愛されています。甘美で柔らかな主題が装飾音を纏いながら変奏されていく構造は、まさに夜の静けさの中で花が開くような優美さを誇ります。

2曲目は、映画『戦場のピアニスト』の劇中で象徴的に用いられ世界中に衝撃を与えた『ノクターン 第20番 嬰ハ短調 遺作』です。ショパンが姉のルドヴィカに宛てて「私のピアノ協奏曲第2番を練習するための手引きとして」送ったとされるこの小品は、哀愁を帯びた短調の響きと途中で差し挟まれるマズルカ風の民族舞踊のリズムが、胸を締め付けるような切なさを生み出しています。

そして3曲目として知っておきたいのが、後期の傑作『ノクターン 第13番 ハ短調 作品48の1』です。初期の甘やかさは完全に姿を消し、まるで運命の重圧に抗うかのような重厚な和音進行と、中間部における激しいオクターヴの連打は圧巻の迫力を持ちます。これらに加え、創始者フィールドの『第1番 変ホ長調』や、ガブリエル・フォーレの気品溢れる『夜想曲第6番 変ニ長調』も、ノクターン おすすめ ピアノ名曲として外すことができません。

世紀を超えて語り継がれるショパン夜想曲の名盤

演奏によって曲の表情が一変するのもクラシックの醍醐味です。長年にわたる批評家筋の評価と実売データにおいて、ショパン 夜想曲 名盤として揺るぎない地位を築いているのが以下の名手たちによる録音です。

第一に挙げるべきは、アルトゥール・ルービンシュタイン(Arthur Rubinstein)が1965年に米RCAに残したステレオ録音全集です。過度な感傷に溺れることなく、貴族的な気品とあたたかな音色で紡がれるルービンシュタインの演奏は、半世紀以上が経過した現在でも「ノクターン解釈の絶対的な黄金基準」として君臨しています。自伝『私の幸福な夜想曲』のなかでも語られている通り、彼の演奏には人生の酸いも甘いも噛み分けた大人の包容力が満ちています。

対照的なアプローチとして名高いのが、マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini)による2005年録音(ドイツ・グラモフォン)です。一切の曖昧さを排したクリスタルのようなタッチと、スコアの深層まで透けて見えるような完璧な構成美は、「ノクターンは甘いBGMである」という俗説を完膚なきまでに打ち破る知的な緊張感に満ちています。さらに、詩的直感と即興的な閃きで聴き手を幻惑するサンソン・フランソワ(Samson François)盤や、哲学的沈潜を聴かせるクラウディオ・アラウ(Claudio Arrau)盤も、手元に置いておくべき不朽の名盤です。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。