生徒たちの間で「フィルターに引っかからない」ともてはやされるゲームには、明確な技術的・構造的背景がある。文部科学省が主導するGIGAスクール構想のもとで配備された端末では、包括的な教育用端末閲覧制限が敷かれているものの、学習活動そのものを阻害しないための「ホワイトリスト設定」が逆手に取られているケースが大半を占める。
代表的な事例が、プログラミング学習プラットフォームを悪用したScratchゲーム学校内での流行だ。Scratch(MITメディア・ラボ開発)は正規の授業カリキュラムに組み込まれているため、ドメイン全体(scratch.mit.edu)を遮断することが原則としてできない。その結果、有志がプラットフォーム上に再現したアクションゲームやパズルゲームが、制限網を難なく通過してしまう事態が生じている。
さらに巧妙なのが、Googleサイトゲームまとめと呼ばれる手法だ。Google Workspaceのアカウントを持つ生徒自身、あるいは外部のユーザーが「Google Sites」機能を使って作成したWebページ内に、HTML5ベースのブラウザゲームを埋め込む手法である。学校側がGoogle関連サービスを一括許可している設定上の盲点を突いたもので、これが学校タブレット制限すり抜け理由の筆頭として現場のシステム管理者を悩ませている。
これらに加え、検索バーに特定の文字列を入力して起動するGoogle隠しコマンドゲーム(パックマン、マインスイーパ、恐竜ゲームなど)のように、検索エンジン自体の機能として内包されているサービスも、個別ブロックが極めて困難な抜け道として機能してきた経緯がある。