頭文字D須藤京一の実力と敗因検証!ランエボIiiとMfgの現在

頭文字D須藤京一の実力と敗因検証!ランエボIiiとMfgの現在

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須藤京一の代名詞といえば、漆黒のボディに身を包んだ三菱・ランサーエボリューションIII GSR(CE9A)です。1995年に登場したこの第1世代エボの完成形は、WRC(世界ラリー選手権)を制覇するために生まれた戦闘機械であり、京一はこのマシンを徹底的にサーキット・ワインディング仕様へと煮詰めていました。

最大の特徴は、作中で強烈な炸裂音とともに描かれた「ミスファイアリングシステム(2次エア供給システム / アンチラグシステム)」の搭載です。ターボチャージャー特有のアクセルオフ時のターボラグを強制的に解消するため、未燃焼ガスをエキゾーストマニホールド内で再燃焼させ、常にタービンを高回転に保つこのラリー用ハイテク機構により、コーナー立ち上がりの瞬間から最大トルク350馬力オーバーのパワーを四輪すべてに叩きつけることを可能にしました。

項目詳細・数値データ一般的な基準・相場編集部の見解・評価ベース車両三菱 ランサーエボリューションIII GSR (CE9A)当時の2.0Lスポーツセダン軽量ボディ(約1,260kg)と強烈なトラクション性能の融合推定最高出力約350ps / 約40.0kgm純正自主規制値:270ps峠のストレートを消滅させるほどの圧倒的加速力過給器制御機構ミスファイアリングシステム(アンチラグ)市販車未搭載(WRC競技専用)コーナー立ち上がりのゼロタイムラグを実現する実戦兵器駆動方式・哲学フルタイム4WD(曲がる4WDセッティング)FR(後輪駆動)至上主義「曲がらない車を曲げるテクニックは無駄」という思想を具現化

当時の走り屋界隈における「FRこそが至高」というノスタルジックな価値観に対し、京一のエボIIIは「圧倒的なテクノロジーと駆動配分がタイムを叩き出す」という冷徹な近代レーシングの思想を突きつけました。マシンの完成度という観点において、当時のストリートでは頭一つ抜けた存在だったと言えます。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。