さつまいもは土中で垂直・斜め下方向へと肥大化していく根菜です。そのため、プランターの形状と土壌の物理性が収穫量に直結します。さつまいもプランター栽培の深さとしては、最低でも30cm以上、理想的には35cm〜40cmの深型丸鉢や野菜専用プランターが必須です。深さが20cm程度の浅いプランターでは、根が底面に早期衝突してしまい、変形果や細根化の原因となります。
近年、ベランダ栽培の現場で主流化しているのが、市販の培養土袋をそのまま活用するベランダ袋栽培のコツです。25L〜30Lサイズの培養土袋の底と側面に千枚通しなどで水抜き穴を20〜30箇所あけ、上部を外側に折り返して自立させるだけで、十分な深さと土量を低コストで確保できます。使用後の土の廃棄や容器の片付けの手間を大幅に削減できる点でも、都市部の住環境に合致した合理的な手法です。
一方、独自に配合を行う場合のさつまいもプランター用土作りでは、「水はけ(排水性)」と「通気性」、そして「低肥料分」の3条件を満たす配合が求められます。
基本ブレンドとしては、「赤玉土小粒 6:腐葉土 3:バーミキュライト 1」の比率が無難です。あえて前年にトマトやナスなどを育てて肥料分が抜けきった「古い土」を天日消毒して再利用する手法も、つるボケを回避する理にかなった選択肢となります。市販の野菜用培養土を使用する場合は、「元肥入り」のものは避け、「種まき・育苗用」などの極めて肥料濃度が低いタイプを選ぶか、赤玉土を3〜4割混ぜて肥料濃度を意図的に薄める工夫が失敗を防ぐ分岐点です。