街のカルチャーシフトを方向付けた絶対的アイコンが、1923年竣工の旧第一銀行別館をフルリノベーションして2020年に開業したマイクロ複合施設日本橋兜町K5です。スウェーデンの気鋭建築家ユニット「CLAESSON KOIVISTO RUNE」がデザインを手掛け、ブティックホテル、クラフトビールバー、ライブラリーバー、レストランが一体となった空間は、国内外のデザインファンの巡礼地となりました。
空間だけでなく「食」の革新も見逃せません。パティシエ大山恵介氏が立ち上げたパティスリーeaseは、伝統的なフランス菓子に日本の旬の果実や和素材を独創的に掛け合わせ、オープン当初から全国のスイーツファンを惹きつけています。easeの成功に続き、2022年末に誕生した複合ショップ日本橋兜町BANKは、旧銀行跡地の大空間にベーカリー「bank」、ビストロ「yen」、フラワーショップ「fête」などが同居する圧倒的な世界観で、週末には入場制限がかかるほどの熱狂を生み出しました。
現在、日本橋兜町カフェの選択肢はバリスタ世界チャンピオンのスペシャルティコーヒーからティースタンドまで広がりを見せています。また、昼は洗練された素材使いが光る日本橋兜町ランチを求めて近隣のオフィスワーカーや来訪者が足を止め、夜には薪火料理やナチュラルワインを楽しめる日本橋兜町ディナーの名店が街の灯りを温かく灯します。夜間のゴーストタウン化が長年の課題だった地域に、上質なナイトタイムエコノミーが息づき始めています。