漫画『私が見た未来』の核心にあるのは、たつき諒氏が1980年代から1990年代にかけて見続けた「夢日記」の生々しい記録です。1999年に朝日ソノラマから単行本として刊行された際、表紙に「大災害は2011年3月」と手書きの文字が刻まれていたことが、2011年3月11日の東日本大震災以降、ネット上で急速に拡散されました。単なる偶然や後付け解釈では片付けられない不気味な符号として、長年にわたり東日本大震災の予知夢として語り継がれることになります。
その後、絶版となっていた本作に新たな夢の記録や解説を加筆し、2021年10月に飛鳥新社から刊行されたのが『私が見た未来 完全版』です。完全版の登場は出版界に大きな激震を走らせました。著者が長年封印してきた原本の夢日記ノートがカラー写真で公開され、そこには未発表だったビジョンが詳細に記されていたためです。
特に社会的な関心を集めたのが、「2021年7月5日」に著者が再び見たとされる「2025年7月の大災難」にまつわる記述です。日本列島とフィリピンの間にある太平洋の海底が破裂し、巨大な津波が太平洋沿岸を襲うという視覚的な描写は、単行本発売直後からSNSや各種メディアで激しい議論を呼びました。著者の手記によれば、この夢は単なる破滅の予言ではなく、「災難の後に訪れる輝かしい未来への転換点」として描かれており、事前の備えがあれば多くの命が救われるという強い意図が込められていたことが明かされています。