不運が重なる状況を表すことわざには、「泣き面に蜂(なきつらにはち)」や「弱り目に祟り目(よわりめにたたりめ)」などがあります。これらは同義語として扱われがちですが、状況の発生プロセスや心理的描写において明確なニュアンスの違いが存在します。
それぞれの違いをわかりやすく整理すると、以下の通りです。
1. 踏んだり蹴ったり
前提条件を問わず、「一方的で理不尽な災難がテンポよく連続して降りかかること」を指します。元の状態が元気であっても、突如として連続攻撃を受けるようなシチュエーションで使われます。
2. 泣き面に蜂
すでに悲しみや苦痛で泣いている顔に、さらに蜂が飛んできて刺すという情景です。つまり、「すでに精神的・肉体的なダメージを負っているところへ、別の不運が追い打ちをかける」という時間差と因果関係が強調されます。
3. 弱り目に祟り目
病気や困窮などで運気や気力が衰えている「弱り目」に、神仏の祟り(たたり)のような理不尽な災いが重なることです。泣き面に蜂よりもさらに「事態の深刻さや救いようのなさ」が際立つ表現です。
単に予想外のアクシデントが連発した日は「踏んだり蹴ったり」、すでに落ち込んでいる最中にさらなるバッドニュースが届いた場合は「泣き面に蜂」を使うと、状況をより正確に描写できます。