生地売り場で最も初心者を悩ませるのが、「シーチング」「ブロード」「オックス」という定番3種類の違いです。どれも同じ綿素材として並んでいるものの、糸の太さ(番手)や織り密度が異なるため、完成品の強度や見栄えに直結します。
まず、シーチングとブロードの違いは「糸の細さと密度の差」にあります。ブロードは40〜60番手といった細番手の糸を高密度に織り上げており、表面にわずかな光沢感となめらかな手触りがあります。シーチングに比べて繊細で、ワイシャツやブラウスなどに重宝される生地です。
一方、シーチングとオックスの違いは「厚みと耐久性」です。オックス(オックスフォード)はタテ糸・ヨコ糸を2本ずつ引き揃えて織る斜子織り(ななこおり)の一種で、生地にふっくらとした厚みと高い引き裂き強度があります。重い荷物を入れるレッスンバッグなどには、シーチング単体よりもオックスが圧倒的に向いています。