国や地方自治体の中小企業向け補助金(ものづくり補助金、事業再構築関連、IT導入補助金など)において、最も審査が厳格化しているのが補助金の事業費における対象経費の妥当性です。
審査機関や監査法人の調査現場において、特に指摘が集中するのが業務委託費と事業費の仕訳基準です。事業遂行に不可欠な専門的業務を外部へ委託する場合、単なる「外注費」として一括計上するだけでは認められません。業務内容の仕様書、納品物、作業工数の根拠ログ、そして相見積もりが揃っていなければ、検査官によって「通常業務の丸投げ」あるいは「不適格な管理経費」と判断され、交付決定後であっても減額や取り消しの対象となります。
補助金実務における鉄則は、「その費用が補助対象事業の期間中に、その事業のためだけに直接使われたことが客観的証拠(エビデンス)で証明できるか」という点に尽きます。社内PCの汎用購入や既存事業と兼務する社員の基本給などは、厳密な按分と契約根拠が示されない限り、原則として対象事業費から除外されます。