世界屈指のショットメイクを誇るロコ・ソラーレ。今大会でも彼女たちのアグレッシブなプレースタイルは観客の息を呑んだ。勝負の潮目を読んだのはスキップの藤澤五月だ。劣勢に立たされた中盤、あえて難度の高いダブルウィックを選択。会場が静まり返るなか放たれた石は、完璧な軌道を描いて相手のナンバーワン、ナンバートゥーを弾き飛ばした。
バイススキップの吉田知那美が放つ的確なラインコールと声掛けが、チームの迷いを完全に払拭していた。「ラインは合っている、信じて投げるだけ」。サードとしての絶妙なセットアップと持ち前の明るさが、重圧のかかる終盤戦でチームを何度も救い出したのは間違いない。百戦錬磨の彼女たちが氷上で見せた笑顔の裏には、研ぎぎすまされた勝負師の冷徹な計算が宿っていた。