皇學館高等学校の根幹を語る上で欠かせないのが、その比類なき設立の精神である。明治初期、久邇宮朝彦親王の令旨によって創設された林崎文庫に端を発する本校は、日本の伝統や精神文化を学ぶ拠点として出発した。この唯一無二のバックボーンが、現代の私立高等学校教育においても強烈なアイデンティティとして機能している。
三重県伊勢市という特別な地に位置する校舎では、神道文化・古典教育がカリキュラムの随所に息づく。単に知識としての古典を暗記するのではない。先人たちの知恵や礼節、他者を思いやる精神を日々の学校生活の中で体得していくプロセスこそが、卒業後の人間的魅力やリーダーシップの源泉となっている。
「伝統は守るだけでなく、時代と共に更新するもの」。あるベテラン教員が語った言葉通り、古き良き礼節の指導と最先端のICT教育が同一のキャンパスで見事に調和している姿は圧巻だ。