浜松町ふじ屋を訪れた客のほぼ100%が注文すると言っても過言ではないのが、名物「とろレバー」です。厨房の焼き台を観察すると、熟練の焼き手が炭の熱を見極め、ミリ単位で串の位置を調整しながら、極めて繊細な火入れを行っている様子がうかがえます。
運ばれてきたレバーを口に運ぶと、表面は炭火の香ばしさをまといながら、中心部はベルベットのように滑らかな舌触り。噛みしめた瞬間に濃厚な甘みと旨味が口いっぱいに広がり、雑味や金気は皆無です。ごま油と塩、そしてたっぷりの刻みネギがそのクリーミーさを絶妙に引き立て、ビールやサワーを誘います。
さらに、同店の真骨頂を味わうなら以下のメニューは外せません。
・ればテキ(低温調理刺し):徹底した温度管理のもとで加熱調理され、生レバーを彷彿とさせるプリッとした弾力と瑞々しさを実現。生肉ファンを唸らせる逸品。
・生つくね:生の肉ダネからじっくりと炭火で焼き上げるため、外側はカリッと香ばしく、中は驚くほどジューシーな肉汁を閉じ込めた名物串。
・しろ(タレ):丁寧に下処理された大腸を、創業以来継ぎ足されてきたコク深い秘伝ダレで焼き上げた一本。外皮のパリッとした食感とクニュッとした脂の旨味の対比が見事。
・塩もつ煮込み:一般的な味噌煮込みとは異なり、透き通った塩ベースのスープで何時間も煮込まれた逸品。モツ本来の鮮度に絶対の自信があるからこそ成立する名采配です。