線路の上に敷かれた物語は濃密だ。設計を手がけたウォルト・ディズニー・イマジニアリングは、列車が通る高さ、カーブを描く角度、視界が開ける瞬間のタイミングに至るまで緻密な計算を施した。ウォルト・ディズニー・カンパニーが創業以来受け継いできた「移動そのものをエンターテインメントに昇華させる」という設計思想が、この短い鉄路の随所に息づいている。
かつてウォルト・ディズニー自身が抱いた鉄道への並々ならぬ情熱は有名だが、この路線でもその魂は健在だ。頭上を走る高架鉄道のレトロフューチャーな駆動音、車体側面に施された繊細なゴールドのレタリング、そして窓ガラス越しに切り取られる港町の風景。地上を歩いていては見落としてしまう建物2階部分の看板や装飾が、乗客の目線の高さで次々と視界へ飛び込んでくる。