2000年代半ば、レイザーラモンHGのブレイクは社会現象と化した。バラエティ番組で見せない日がないほどの過密スケジュールをこなし、流行語大賞のトップテンにもランクイン。その熱狂は、エンターテインメントとしてのプロレス界にも伝播する。プロレス団体「ハッスル」への本格参戦だ。
リングに上がったHGは、単なる客寄せパンダではなかった。持ち前の高い身体能力と真摯なトレーニングにより、プロのレスラーたちと互角以上に渡り合い、会場を狂喜の渦に巻き込んだ。その傍らで、相方のレイザーラモンRG(出渕誠)はセコンドとして、あるいは悪役レスラーとして這い上がり、泥にまみれながらも自身の居場所を力ずくで引き寄せていった。この時期の過酷なリング体験こそが、後に二人の強靭なメンタリティと即興力を培う土台となったのだ。