グラビアでの活躍と並行して、池上季実子は日本映画史に残る傑作群で強烈な印象を残した。大林宣彦監督の映画『HOUSE ハウス』(1977年)で見せた瑞々しい少女のポップな魅力は、カルト的な人気を獲得し、一躍彼女の名を全国区へと押し上げた。
その後、映画制作の名門・東映が手掛けた五社英雄監督の大作『陽暉楼』(1983年)では、凄絶なまでの美しさと業を背負った芸妓役を体当たりで熱演。土佐の夏を舞台に繰り広げられる激しい女の闘いは名場面として名高く、彼女の演技派女優としての地位を不動のものにした。スクリーン上で見せた情念の深さは、グラビア写真集で見せる一瞬の表情の深みとも確かに繋がっていた。