高校数学Aの「図形の性質」で登場する円に内接する四角形には、対角の和が180度になる性質や円周角の定理など、さまざまな美しい法則が存在します。その中でも、辺の長さと対角線の長さを直接結びつける最も強力な公式がトレミーの定理です。
円に内接する四角形ABCDにおいて、頂点が円周上に時計回り(または反時計回り)に並んでいるとき、以下の関係式が常に成立します。
$AC \times BD = AB \times CD + AD \times BC$
日本語で簡潔に表現するなら、「2本の対角線の長さの積 = 向かい合う2組の対辺の積の和」となります。この定理の覚え方としては、図形をイメージしながら「向かい合う辺同士を掛け算して足し合わせると、クロスする対角線の掛け算に一致する」というリズミカルなフレーズで頭に入れるのが王道です。
4辺の長さが判明していれば対角線の積が瞬時に求まり、対角線の長さが1本でも分かっていればもう1本の長さが電光石火で算出できるため、幾何計算の手間を劇的に削減してくれる頼もしい存在です。