少子化が容赦なく進行する日本社会において、公立高校の淘汰と再編はもはや机上の議論ではない。文部科学省が掲げる新学習指導要領や探究型学習の強化方針を受け、京都府教育委員会も各校に独自色の確立を強く迫ってきた。
地域の受け皿として安住することは、生き残りを放棄することと同義だ。洛西高校はその危機感をどこよりも早く察知していた。詰め込み型の知識偏重から脱却し、自ら問いを立てて検証するプロジェクト型学習を導入。周囲の公立校が足踏みをする間にも、現場の教員たちが手探りで授業デザインを刷新し続けた。
生徒の個性に応じた多角的な学びの場をつくり出すこと。言葉にするのは容易だが、実行には強烈な痛みが伴う。旧態依然とした指導法にしがみつくベテラン層を説得し、組織全体を一新するプロセスは決して平坦ではなかった。