名前の響きとゲーム内の電子音を結びつけた立役者こそ、作曲家でありディレクターの増田順一である。彼の手がけた初期の8ビットサウンドは、限られたPCM音源のなかで各モンスターの個性を叫ばせる試みだった。
濁音、半濁音、破裂音の配置。フシギダネの「濁点による重み」や、ヒトカゲの「軽快な撥音」。これらはプレイヤーが無意識に属性や質量を感じ取れるよう、音響心理学的な配慮のもとで名付けられている。文字を読んだ瞬間に脳内で音が鳴り、ドット絵が生命を宿す。この緻密な音韻設計こそが、プレイヤーを虜にした見えない仕掛けである。