最高気温15度の日における最大の落とし穴は、人間が感じる体感温度と服装指数の乖離にあります。日本気象協会などが発表する服装指数において、最高気温15度は「セーターやジャケットが必要なレベル」と位置づけられますが、日照や風速によって体感が激変します。
気象学的な指標として知られる「ミスナル(Missenard)の計算式」や現場の観測データに基づくと、風速が1m/s強まるごとに体感温度は約1度低下します。つまり、最高気温15度であっても、春一番や木枯らしのような秒速5m/sの風が吹けば、肌感覚としては真冬一歩手前の「10度」にまで落ち込みます。
さらに見逃せないのが「最低気温との寒暖差対策」です。最高気温が記録されるのは日照ピークを迎える14時前後ですが、通勤・通学時間帯である朝7時や帰宅時の夜20時は、最低気温(5〜8度前後)に近い過酷な環境に晒されます。この10度近いギャップを1着の分厚いコートだけで乗り切ろうとすると、日中や暖房の効いた室内・車内で著しい不快感と発汗を招き、汗冷えによる体調不良(いわゆる寒暖差疲労)を引き起こす原因になります。