日本が二院制を採用している最大の理由は、立法権の慎重な行使と、一院の衝動的な判断による暴走を防ぐためです。単一の議院だけで法案を可決できる仕組みにすると、特定の時期の世論の熱狂や政治的過半数によって、拙速な法案成立を許してしまうリスクが高まります。
そのため参議院は、衆議院で可決された法案を改めて冷却期間を置いて検証する「再考の府」、あるいは党派にとらわれない専門的見地から議論を深める「良識の府」としての重責を担っています。解散がないからこそ、目先の選挙にとらわれない持続可能な国益の追求が可能になるわけです。