別府の夜カフェの大きな魅力の一つは、歴史を感じさせる圧倒的なロケーションだ。路地裏に佇む築80年以上の木造長屋や、かつてお茶の間として使われていた古民家が、現代の感性によって魅力的なサードプレイスへと生まれ変わっている。使い込まれた柱や磨りガラスの窓など、昭和の面影をそのまま残しつつ、洗練された照明と現代アートが配された空間は、足を踏み入れた瞬間タイムスリップしたかのような錯覚を覚える。
あえて看板を大きく掲げず、隠れ家のようにひっそりと営業するスタイルの店も多い。重厚な木枠の引き戸をそっと開けると、そこには静かにレコードが回る温かな世界が広がっている。時が止まったかのようなノスタルジーに浸りながら味わう一杯は、日々の慌ただしさを忘れさせてくれる。