花粉症と一口に言っても、どの植物の花粉に感作されているかによってトマトへの反応リスクは大きく異なる。日本国内で圧倒的多数を占めるスギ花粉症の患者では、トマトを食べて症状が出る割合は比較的稀とされてきたが、近年では複合的な花粉アレルギーを持つ患者が増加傾向にある。
交差反応のリスクが顕著に高いのは、シラカンバ花粉症やハンノキなどカバノキ科の花粉に感作されている人々だ。北海道や東北地方、信州エリアに多く見られるシラカンバの花粉アレルゲン「Bet v 1」は、トマトのSola l 4と高い相同性を持つため、生のトマトを食べた際に強いOASを発症しやすい。
さらに、初夏から秋にかけて猛威を振るうカモガヤをはじめとするイネ科花粉や、ヨモギ・ブタクサなどの雑草花粉に反応する層も無視できない。花粉の飛散ピークとトマトの旬が重なる時期には、体内のアレルギー閾値が著しく低下しており、普段なら問題なく食べられる微量の生トマトでも激しい口腔反応を誘発することがある。