株式市場と対極に位置するのが、世界の金融センターをリレーのように繋ぐ外国為替市場だ。一日の取引高が数百兆円規模に達するこの市場において、一企業の出来事など波風に過ぎない。市場を動かす真の原動力は、各国中央銀行の金融政策とマクロ経済指標である。
特に日本銀行による金利判断や声明発表の瞬間、米ドル/円のチャートは垂直に近い急変動を見せる。世界中のアルゴリズムと機関投資家が同時に反応し、一瞬で数百ピップスが動く場面も珍しくない。伝説的投資家ジョージ・ソロスがポンドを売り崩して中央銀行を屈服させた歴史が示す通り、為替市場におけるトレンドのエネルギーは個人の予測を容易に呑み込む。
FXにおける勝機は、この圧倒的なトレンドに乗るか、反転の予兆を精緻に捉えるかにある。24時間いつでも取引できる環境は一見魅力的だが、それは同時に「常にリスクに晒され得る」ことを意味する。深夜のニューヨーク市場での急変に対応できる体制と、メンタルのコントロールが問われる場なのだ。