この地が放つ独特の引力は、文献の記述と密接に結びついている。奈良時代初期に編纂された『常陸国風土記』は、現存する風土記の中でも記述が極めて豊かで、古代東国の息吹を今に伝える貴重な史料だ。書中には日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の巡行伝承が数多く記されており、湧水に喉を潤し、豊かな大地を讃えた英雄の息遣いがそこかしこに息づく。
園内の復元住居エリアは、縄文から弥生、古墳時代に至る住居が忠実に再現された野外博物館だ。茅葺きの屋根をくぐり、薄暗い内部に身を置くと、当時の炉の匂いや人々のざわめきが立ち上ってくるかのような錯覚を覚える。歴史民俗学・史跡探訪の愛好家たちが全国から足繁く通うのも頷ける、極めて純度の高い歴史体験がここにはある。