ししゃもを油に入れた瞬間、激しい油跳ねに見舞われたり、破裂して身が飛び散ったりする現象には、明確な物理的理由が存在します。主な原因は、魚体の表面に残った余分な水分と、特に子持ちししゃもにおいて皮膜に包まれた卵巣内部の水分が急激に加熱され水蒸気爆発を起こすことにあります。
このトラブルを根本から防ぐためには、調理前のししゃも唐揚げの下処理において、以下の3ステップを徹底することが極めて重要です。
- 爪楊枝で空気穴を開ける:お腹の膨らんだ部分(卵巣周辺)を中心に、皮の表面へ爪楊枝で3〜4箇所ほど小さな穴を開けます。これにより加熱時に発生する水蒸気の逃げ道が確保され、破裂を完璧に防ぐことができます。
- 徹底的なペーパー脱水:パックから出したししゃもにはドリップ(余分な水分と臭みの元)が付着しています。キッチンペーパーで包み込み、表面の水分を完全に拭き取ります。
- 酒または塩による事前除痛:生臭さが気になる場合は、料理酒を軽く振って5分置き、再度ペーパーで拭き取ることで、トリメチルアミンなどの魚臭成分を揮発・吸着させます。
この下処理を行うだけで、油跳ねのストレスから完全に解放され、仕上がりの香ばしさと身の締まりが格段に向上します。