ソウシチョウの鳴き声は、野鳥愛好家の間でも評価が二分されるほど独特のインパクトを持っています。雄が縄張り宣言や求愛のために発するソウシチョウのさえずり特徴は、極めて澄んだ高音で「キュルキュル、フィーフィー、ピョロピョロ」とテンポよく多彩な節回しを繰り出します。その音量は体長約14〜15cmという小柄な体躯からは想像できないほど大きく、深い森の谷底から尾根筋まで明瞭に通るのが特徴です。
一方で、日常生活の場に近い低山や住宅街隣接林に定着した地域では「ソウシチョウの鳴き声がうるさい」という声が急増しています。特に繁殖期を迎えるソウシチョウの鳴き声の季節(4月下旬から8月頃)には、夜明けと同時に複数の個体が一斉に大音量で鳴き交わすため、睡眠障害や騒音ストレスを訴える住民も少なくありません。さらに、警戒時や仲間同士の連絡時に発する地鳴きは「ジャー、ジャー」「ギュルル」という濁った金属的な響きであり、さえずりの優雅さとは対照的な耳障りな印象を与えます。
野外で耳にするソウシチョウの鳴き声(音声)は、単に美しいだけでなく、周囲の野鳥の声をかき消すほどの音圧と持続力を持っています。この圧倒的な音響プレゼンスこそが、彼らが日本の森で急速に優占種となった生態的強さの一端を物語っています。