患者側が「ヤブ医者に当たった」と誤解しやすい盲点についても触れておく必要があります。代表的なのが「治療後に麻酔が切れたら激痛が走った」「詰めたものが翌週に取れた」というケースです。
歯の神経近くまで進行した深い虫歯をギリギリで残す処置を行った場合、神経が一時的に過敏になり、数日から数週間痛みが続くことは医学的に起こり得ます。これは歯髄を守るための最善を尽くした結果生じる生理反応である場合もあり、一概に医師のミスとは断定できません。
真の問題は、「削る前に『術後に一時的な痛みが出る可能性がある』というリスク説明があったかどうか」です。事前のインフォームド・コンセントさえあれば患者は納得できたはずの事象が、説明不足によって「ヤブ医者の医療ミス」と受け止められ、ネット上に悪評として書き込まれるケースが後を絶ちません。優れた医師とは、腕の良さだけでなく「リスクを先回りして伝える誠実さ」を兼ね備えた医師のことです。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
後悔しない歯科選びを完結させるため、医院選定における明確な判断基準を提示します。
【現在のクリニックを継続して良い人】
- 治療前に口腔内写真やCT画像を見せながら、複数の治療法(保険・自費)を説明してくれる。
- 質問に対して嫌な顔をせず、治療に伴うリスクやダウンタイムを明言してくれる。
- 削る・抜く治療だけでなく、歯科衛生士による歯周病ケアや予防プログラムに時間を割いている。
【直ちに転院・セカンドオピニオンを検討すべき人】
- 問診票を書いた後、ほとんど会話のないまま治療台を倒され、削り始められた。
- 自費診療(数十万円〜)の契約を急かされ、「今日決めないと枠が埋まる」と煽られた。
- 痛みを訴えても「気のせい」「様子を見ましょう」とまともな検査をしてくれない。