難読名字であった「椋木」を全国区のポピュラーな存在へと押し上げた最大の功労者が、プロ野球オリックス・バファローズに所属する椋木蓮(むくのき・れん)投手です。
山口県出身で高川学園高校から東北福祉大学へと進学し、2021年のドラフト会議でオリックスから単独1位指名を受けて入団しました。入団会見の場において、本人が照れ笑いを浮かべながら「名前の読み方は難しいですが、まずは『むくのき』と顔を覚えてもらえるよう全力で腕を振りたいです」と初々しく語った姿は、当時のスポーツニュースで大きく報じられました。
椋木投手の名前が一夜にして日本列島を駆け巡ったのは、プロ1年目となる2022年7月の日本ハム戦です。先発マウンドに上がった椋木投手は、糸を引くような最速154km/hのストレートと鋭く曲がり落ちるスライダーを武器に快投を続け、9回2死まで1本のヒットも許さない「ノーヒットノーラン目前」の伝説的ピッチングを披露しました。惜しくも大記録達成こそ逃したものの、全国の野球ファンに「オリックスの椋木(むくのき)」の強烈なインパクトを植え付けました。
その後、右肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)という過酷な試練に直面し、一時は育成契約への移行を余儀なくされました。しかし、リハビリ期間中も愚直に体幹とフォームを鍛え直し、球速とキレを取り戻して支配下登録への返り咲きを果たしました。現在、一軍投手陣の貴重な戦力としてマウンドに君臨しており、ピンチで三振を奪うたびにSNS上では「椋木ナイスリリーフ!」「むくのきのスライダーは魔球」といったファンの熱狂的な投稿が溢れ返っています。