現代の公文書やメディアにおいて、「嶋」は「島」の異体字(いざ・正字に対する別体)として分類されます。両者の意味に差異は一切なく、いずれも「海や湖の水に囲まれた陸地」を指します。日常会話や文章表現において「無人嶋」や「嶋国」と表記しても語義上の誤りではありませんが、現代日本の常用漢字表(2,136字)には「島」のみが採用されているため、公用文や新聞報道では原則として「島」が使われます。
さらに混同されやすい文字として、山を鳥の上に載せた「嶌(しま・トウ)」が存在します。文字コード規格や字典の解説を精査すると、「嶋」と「嶌」は同字異構(同じ構成要素を左右に並べるか、上下に積むかの配置違い)の関係にあります。
歴史的な公的登記記録を調査すると、明治新政府が戸籍を編纂した際、各村役場の書記官が手書きで記録した筆癖や、各家が所持していた系図・印鑑の字体をそのまま反映した結果、「島」「嶋」「嶌」の3種類が独立した家系表記として法的に固定化された経緯があります。