2人の距離が劇的に縮まった最大の契機は、1984年のTBS系ドラマ『愛と激しさの果てに』やその後の舞台共演でした。当時、アイドルとしてのパブリックイメージから脱却し、本格的な演劇の世界で勝負したいともがいていた沖田さんにとって、舞台の一線で圧倒的な存在感を放つ山本さんの佇まいは眩い指針そのものでした。
舞台の稽古場や楽屋において、山本さんは若い沖田さんに対して立ち居振る舞いや発声、台本の読み込み方に至るまで真摯にアドバイスを送り続けました。厳しい演劇の世界で生き抜くプロとしての覚悟を共有する中で、師弟関係のような信頼感が次第に男女の深い情愛へと昇華していったのです。
当時の舞台関係者は、稽古場での2人の様子を次のように振り返っています。
「沖田さんは周囲の目を気にすることなく、常に山本さんの背中を追いかけていました。山本さんもまた、沖田さんの真っ直ぐな演技への情熱を誰よりも高く評価しており、2人の間には他人が立ち入れない張り詰めたような絆がありました」(当時の舞台制作関係者談)
多忙を極めるスケジュールの合間を縫い、都内の隠れ家レストランでの密会や自宅での静かな逢瀬を重ねた交際期間は約3〜4年に及びました。世間の好奇の目に晒されながらも、2人にとっては互いの芸を磨き合い、孤独を分かち合うかけがえのない蜜月期でした。