公私ともに順風満帆に見えた松原千明の人生に、大きな転機が訪れたのは1988年のことでした。当時トレンディドラマの看板俳優として絶頂期を迎えていた石田純一と結婚。美男美女のビッグカップル誕生として列島を沸かせ、1990年には待望の長女・すみれが誕生します。
誰もが羨むおしどり夫婦と目されていましたが、1996年に事態は暗転します。石田純一の不倫スキャンダルが週刊誌にスクープされ、マスコミが自宅を取り囲む異常事態へと発展しました。ワイドショーによる連日の過熱報道は激しさを極め、当時まだ幼少期だったすみれの通う小学校にまでカメラが押し寄せるなど、家族のプライバシーは完全に崩壊しました。
幼い娘をメディアの狂乱から守り抜くため、彼女が下した決断が1997年のハワイ移住でした。慣れ親しんだ日本でのキャリアを一旦脇に置き、異国の地で母子水入らずの静かな環境を取り戻す選択をしたのです。その後、夫婦関係の修復は叶わず、1999年に正式な離婚が成立。愛する娘を守るため、シングルマザーとして生き抜く過酷な覚悟を決めた瞬間でした。