数々の名作で唯一無二の個性を放つ六平直政さんですが、俳優を志す前は武蔵野美術大学造形学部彫刻学科で本格的に美術を学んでいました。同大学大学院を中退した後に唐十郎氏が率いる「状況劇場」へ入団し、過酷な演劇の世界へ飛び込むことになります。
奥様との出会いは、まさにこの美大生時代にまでさかのぼります。美術を志す若者同士として青春時代を共に過ごし、まだ俳優としてまったく芽が出ていなかった下積み期から六平さんを精神的・経済的に支え続けたのが現在の妻でした。
風呂なしアパートでの極貧生活や過酷な劇団員生活のなかでも愚痴一つこぼさず、六平さんの才能を信じ抜いた奥様の存在があったからこそ、現在の名バイプレイヤーとしての地位が築かれたのは間違いありません。