冥途の旅路において、故人の魂は7日ごとに計7回の裁判を受けるとされています。それぞれ異なる裁判官(十王)が生前の行いを厳しく審査し、来世の行き先を段階的に絞り込んでいきます。
審判のスケジュールと主な内容は以下の通りです。
- 初七日(7日目・秦広王):殺生(生き物をむやみに殺さなかったか)の罪を調べられます。
- 二七日(14日目・初江王):盗みや他人のものを奪う行為がなかったかを審査されます。
- 三七日(21日目・宋帝王):不貞や不適切な男女関係など、邪淫の罪が問われます。
- 四七日(28日目・五官王):嘘や悪口、言葉による罪(妄語)が裁かれます。
- 五七日(35日目・閻魔大王):有名な「浄玻璃の鏡(じょうはりのかがみ)」に生前の全言動を映し出され、嘘偽りのない総合的な判定が下されます。
- 六七日(42日目・変成王):転生する条件や生まれ変わる場所の仮決定が行われます。
- 七七日=四十九日(49日目・泰山王):六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)のどこへ生まれ変わるか、最終判決が下されます。
五七日を担当する閻魔大王の審判は、中陰の旅における最大の山場です。鏡に映る現実に言い逃れは一切通用しませんが、閻魔大王は単に罰を与える存在ではなく、地蔵菩薩の化身として「なんとか救いの道はないか」と慈悲の心で見定めていると説かれています。