ネット上の情報で頻繁に見られる最大の誤解が、「政府が推進するテーマに関連していれば、どの関連株を買っても上がる」という思い込みです。2026年現在、生成AIの社会実装に伴う電力インフラ整備、次世代半導体の国産化、防衛力強化、人手不足解消に向けたロボティクスといった国策テーマが注目されていますが、すべての関連銘柄が恩恵を受けるわけではありません。
市場には、事業内容の極めて一部にテーマの単語が含まれているだけの「便乗銘柄」が多数存在します。こうした銘柄は一時的な思惑で急騰しても、実際の業績への寄与度が低いため、ブームが去れば株価は元の低水準へと逆戻りします。対照的に「本命銘柄」は、政策予算や民間投資の資金が直接売上高として計上される構造を持っています。
また、「低PER・低PBRだから安全で上がりやすい」という言説も危険な盲点です。万年割安に放置されている企業には、経営陣の成長意欲欠如、低収益体質、構造的な市場縮小といった「安いままである正当な理由」が存在します。株価が跳ね上がるのは、単なる低バリュエーションではなく、資本効率改革や新規事業によって市場の評価が一変するカタリスト(契機)を秘めた銘柄だけです。