ソーラー充電における最大のリスクは、熱によるリチウムイオン電池の急速な劣化と発煙・発火事故です。バッテリーを太陽光で充電するためには直射日光に晒す必要がありますが、これは熱に弱い精密機器にとって極めて過酷な環境を作り出します。
リチウムイオンバッテリーの適正動作温度は一般に0℃〜45℃と規定されています。しかし、夏の炎天下や直射日光下の車内・アスファルト上で黒いバッテリー本体を放置すると、内部温度は容易に60℃〜70℃を突破します。この熱ストレスにより、内部の電解液がガス化してバッテリーセルがパンパンに膨張したり、セパレーターが熱破壊されて内部短絡(ショート)を起こす危険性が跳ね上がります。
経済産業省が所管する電気用品安全法に基づく「PSE認証」を取得している製品であれば、過充電防止や温度検知による自動給電停止などの保護回路が組み込まれています。しかし、ノーブランドの格安並行輸入品などでは安全装置が不十分なケースも見受けられます。本体が高熱を帯びた状態で無理に給電を続けると、ソーラーモバイルバッテリーの寿命と耐久性を著しく縮めるだけでなく、重大な事故につながる恐れがあるため注意が必要です。