ネットの相談窓口で最も多いのが「自分のうねりは髪質改善トリートメントで治るのか、それとも縮毛矯正をかけるべきか」という疑問です。この答えは、毛髪内部で起きている現象を理解すれば極めて明確になります。
従来の縮毛矯正は、アルカリ剤と還元剤を用いて髪の骨格である「シスチン結合(S-S結合)」を完全に切断し、アイロンの熱で平らに固定した後に酸化剤で再結合させます。そのため、どんなに強い天然パーマや縮毛であっても半永久的に真っ直ぐ伸びる反面、キューティクルが開きやすくタンパク質が流出するため、一定のダメージは避けられません。
一方、トリートメント系の髪質改善(酸熱・水素など)は、シスチン結合を切断しません。酸の力と熱を利用して毛髪内部に新たな疑似架橋(イミン結合など)をつくり、内部の空洞を補修して膨潤を抑える仕組みです。結果として「湿気による広がりが収まる」「手触りがツルツルになる」といった効果は得られますが、生まれつきの遺伝的なうねりや強いクセそのものを伸ばす力はありません。
もし、髪を濡らした状態で毛束を引っ張ってもウェーブが出ているなら、それは骨格的なクセ毛です。この状態にいくら高額な酸熱トリートメントを重ねてもクセは伸びず、「お金をかけたのに変わらなかった」という不満に直結します。地毛の強いうねりを根本から解決したい場合は、迷わず縮毛矯正(または酸性ストレート)を選択するのが正解です。