「単なる通過地点」と見なされがちな、しらび平駅ですが、待ち時間を快適に過ごすための設備や、標高1,661mならではの自然の魅力が凝縮されています。
木造のぬくもりを残す駅舎内には、信州の特産品を取り揃えた売店およびテイクアウトカフェコーナーが整備されています。ここで外せない名物が、地元南信州の新鮮な生乳を使用した「すずらん牛乳ソフトクリーム」です。濃厚なコクがありながらも後味がすっきりとしており、登山前のエネルギー補給や下山後のクールダウンとして絶大な人気を博しています。また、信州名物の焼きたて「おやき」や、冷えた身体を温める挽きたてドリップコーヒーも提供されており、駅舎周辺には芳ばしい香りが漂っています。
駅舎の外に足を踏み出すと、都会の喧騒とは隔絶された冷涼な山岳大気が出迎えてくれます。駅前広場からは、落差約40mを誇る名瀑「日暮の滝(ひぐらしのたき)」の遠景や、手付かずのブナやシラビソ(シラベ)の原生林を観察できます。駅名の由来となった「シラビソ平」の名の通り、針葉樹の深い香りに包まれながら森林浴を楽しむことができ、整理券による待ち時間も苦になりません。
また、構内には登山届の提出ポストや、登山者向けの最新山岳気象情報掲示板、飲料自動販売機、水洗トイレが完備されており、登攀準備を整える前進基地としての機能が遺憾なく発揮されています。