光沢紙を扱う上で絶対に犯してはならない致命的なミスが、「用紙とプリンターの方式の不適合」です。家電量販店やECサイトでは、インクジェット専用光沢紙とレーザープリンター用光沢紙が棚を分けて陳列されていますが、これを混同するとプリンターの物理的破壊につながります。
インクジェット専用紙の表面には、液体インクを瞬時に吸着させるための親水性樹脂や多孔質シリカ層が塗布されています。これを熱と圧力でトナーを融着させるオフィス用レーザープリンターや複合機に誤って挿入するとどうなるでしょうか。定着ユニット内部は180℃〜200℃前後の高温に達するため、インクジェット用のコーティング剤がドロドロに溶け出し、加熱ローラーに焼き付いてしまいます。結果として数十万円規模のドラム・定着ユニット交換、最悪の場合は発火・発煙リスクすら生じます。
逆に、レーザープリンター用光沢紙は熱に耐えうる耐熱PETフィルムや特殊コート層を採用しており、トナー粉末の電気的転写を前提にしています。これをインクジェットプリンターに入れても、インクが表面を滑り落ちるだけで一切定着せず、プリンター内部がインクまみれになります。「用紙パッケージの対応プリンター表示」の確認は、印刷前の絶対の鉄則です。
なお、急な印刷需要で重宝するコンビニマルチコピー機光沢紙プリント(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート等)は、専用に調整された業務用のレーザー・LED電子写真技術を用いています。コンビニのマルチコピー機は持ち込み用紙への印刷は故障防止のため固く禁じられていますが、備え付けの専用光沢紙メニューを選択すれば、L判や2L判、A4サイズで即座に鮮明なツヤのあるプリントが得られます。