ちりめん山椒を購入する際、最もトラブルになりやすいのが「食感のミスマッチ」と「賞味期限切れ」です。白飯にかけるだけでなく、酒の肴やお茶漬けにするのか、あるいは数週間にわたって少しずつ消費するのかによって、最適な製品は決定されます。
「パラパラ系」と「しっとり系」の製法上の違いは、炊き上がった後の乾燥工程にあります。パラパラ系(はれま、しののめなど)は、大釜で炊き上げた後にすだれの上や乾燥機で丁寧に風を通し、表面の水分を飛ばします。これによって、じゃこ一匹一匹が独立し、口に含んだときの噛み応えと山椒のピリッとした刺激がダイレクトに伝わります。おにぎりに混ぜ込んでも米がベチャつかず、お茶漬けにしたときもパラパラとほぐれて香りが立ちます。
一方の「しっとり系」(やよい、下鴨茶寮など)は、煮汁の旨味をじゃこの身にしっかりと抱え込ませる調理法を採用しています。しらす自体のふっくらとした柔らかさが残っており、噛むほどに旨味と塩気がじんわり染み出すのが醍醐味です。こちらは冷酒やビールのアテとしてそのままつまむのにも適しています。
保存方法に関しては、保存料無添加の本格派ほど注意を要します。未開封であれば冷暗所や冷蔵で2〜3週間日持ちしますが、開封後は外気中の湿気や手の雑菌に触れることで風味が急速に落ちていきます。長持ちさせる秘訣は、開封後すぐに「小分けにして冷凍保存」することです。ちりめん山椒は水分活性が低く塩分を含んでいるため、冷凍庫に入れてもカチコチに凍りつくことはありません。冷凍庫から出してそのまま温かいご飯に乗せるだけで、約30秒で解凍され、炊き立ての香りと食感が完全に蘇ります。1ヶ月以上楽しみたい場合は、迷わず小分け冷凍を選ぶのが賢明です。