SNSや知恵袋、保護者のコミュニティを観察すると、漢字ノート50字を巡る数々のリアルなドラマが浮かび上がってきます。その筆頭が、日曜日の夜9時を回った頃に子どもが発する「漢字ノート、今日で最後のページだった」という告白、通称「夜の文具クライシス」です。
「明日の朝の提出に間に合わない」と焦った保護者が夜間営業のスーパーやコンビニへ駆け込むものの、近年のコンビニエンスストアでは文具コーナーが縮小傾向にあり、並んでいるのは大学ノート(A罫・B罫)や方眼ノートばかり。小学校低学年用の漢字ノート50字が置かれている確率は極めて低いのが現実です。
そこで多くの人が頼るのが、翌朝の開店直後を狙った「100均(ダイソーやセリア)」での購入です。しかし、ここに大きな落とし穴が存在します。店頭の棚をよく見ずに「漢字練習帳 50字」という表記だけで手に取ると、「十字リーダーが入っていない白マスタイプ」であったり、「ふりがな枠がついていないタイプ」であったりするミスが多発しています。ある保護者の手記には、「安堵して持たせたら、連絡帳に『マスの中に点線が入ったものを買い直してください』と先生から付箋が貼られて返ってきた」という生々しい体験談が記されていました。
さらに、100均製品は一般的な国内大手メーカー製(ジャポニカ学習帳など)と比較して、紙の坪量(厚み)が抑えられているケースが見られます。小学1〜2年生は筆圧のコントロールが難しく、2Bや4Bの濃い鉛筆を強く押し当てて書くため、間違えた箇所を消しゴムで強く擦った際に、紙がグシャリと破れてしまうトラブルも現場観察から報告されています。